溝口梓里の日々精進

他者のプライバシー保護を重視する予定なので、激動の日記にはなりません。個人的信念の吐露と、公開型の書籍・講演・試験への感想とが、主な内容になる予定。

「機密に関わる話題を出されたら、とりあえず初耳のふりをする」という方針の有用性、欠点、欠点の克服

第1.「機密に関わる話題を出されたら、とりあえず初耳のふりをする」という方針の有用性

 「Xさんのプライバシーに関わる面白い話を、私にペラペラ話して下さい」とYさんに頼まれた場合に、その依頼に易々と応じるべきでないことは誰でも理解できる。

 しかし「Xさんは、最近ああいう目に遭ったそうですね。貴方は知ってますか?」とYさんに聞かれた場合に、全く警戒しない人は非常に多い。

 警戒しない理由は、「Xさんのああいう目」についてYさんが100%知り抜いていると錯覚するからであろう。しかし実際のYさんは、Xさんのプライバシーにまつわる噂の信頼性を60%から70%へと修正するために貴方に近づいてきたのかもしれないのである。

 仮にYさんに悪気が無くても「その噂なら私も聞いた」とペラペラ話すことは、「その噂」が後出しであろうとXさんのプライバシーを侵害する行為であることに変わりはない。侵害の度合いが先出しより低いというだけである。

 そこで私は「Xさんは、最近ああいう目に遭ったそうですね。貴方は知ってますか?」と聞かれたときは、とりあえず警戒して「へ~、初耳です」ということにしている。

 そして万が一にも後で「おかしいな、私が質問した日時にはZさんからすでに貴方も噂を聞いていたはずですが」と問い詰められたら、「私は他人の醜聞については速攻で忘れることにしているので」ととぼければいいのである。

第2.この方針の欠点

 この方針を採用して、私はそれなりにうまく生きてきたつもりであった。

 しかし最近になって、この方針を貫徹すると「あの人は組織の情報に疎い」とか「あの人は周囲の苦悩を知ろうとしていない」といったマイナスの評価もまとわりついてしまうと知った。

 そこでこの欠点を克服するような、より優れた機密保護の生き方を一週間ぐらいかけて模索した。

第3.欠点の克服方法

 そして思いついたのが、「私は機密保護のために、時にはすっとぼける人です」とこうして広く伝えるという方法である。

 これならば、これまで通り他人のプライバシー等の機密は保護した上で、「情報に疎い人」というマイナスの評価も回避できる。

 のみならず、私のこうした伝道を機に「へ~、初耳です」戦法を真似してくれる同志が増えれば、世界中でより多くの機密が保護されていくことであろう。

 完璧!